Chemours.com

Krytox™(クライトックス™)潤滑剤に関するよくあるご質問

Krytox™(クライトックス™)のオイルとグリースに関するよくあるご質問と回答

Krytox™(クライトックス™)について教えてください。

Krytox™(クライトックス™)は、特殊合成潤滑剤のブランド名で、様々のグレードがあります。

Krytox™(クライトックス™)潤滑剤は、超高温または超低温における性能、不燃性、長寿命、酸素適合性、および反応性の高い化学物質への耐性を求められる幅広い用途で選ばれる製品になっています。

Krytox™(クライトックス™)オイルのそれぞれの種類の主な違いについて教えてください。

様々な種類のKrytox™(クライトックス™)オイルは、特定の産業や環境の要求に適した特性を備えています。Krytox™(クライトックス™)オイルのシリーズをご紹介します。

詳細については、Krytox™(クライトックス™)高機能潤滑剤の製品概要をご覧ください。

Krytox™(クライトックス™)潤滑剤にはシリコーンが含まれていますか。

いいえ。Krytox™(クライトックス™)のオイルやグリースはシリコーンを含んでおらず、製造過程でもシリコーンは使用されていません。

Krytox™(クライトックス™)GPL潤滑剤の様々なグレードとその主な用途について教えてください。

  • Krytox™(クライトックス™)GPL 10XオイルとKrytox™(クライトックス™)GPL 20Xグリースシリーズは、添加剤を含まず、産業界で一般的に使用される化学物質と接触する部品に使用できます。代表的な用途としては、バルブやベアリング、シールバリア、計器、酸素システムなどがあります。
  • Krytox™(クライトックス™)GPL 21Xシリーズは、極圧(EP)環境向けの二硫化モリブデンを含み、低速または高負荷の用途に使用されます。
  • Krytox™(クライトックス™)GPL 22Xシリーズは、腐食抑制および耐摩耗剤として亜硝酸ナトリウムを含んでいます。また、耐荷重性能が向上し、腐食性環境にも最適です。代表的な用途としては、自動車用ベアリング、密閉ポンプ用ベアリング、電気モーター用ベアリング、一般用ベアリングなどがあります。
  • Krytox™(クライトックス™)GPL 29Xグリースは、極圧性および耐腐食性の添加剤を使用しており、高い耐荷重性と耐腐食性を必要とする用途向けの配合です。
  • Krytox™(クライトックス™)GPL 2EX潤滑剤は、独自の防錆添加剤を使用した配合です。このグリースは、Krytox™(クライトックス™)GPL 22Xシリーズのグリースに似ていますが、亜硝酸塩ではない耐腐食性添加剤を含んでいます。

Krytox™(クライトックス™)GPL製品のページでは、潤滑剤の全製品とその製品データシートをご覧いただけます。

Krytox™(クライトックス™)潤滑剤には何が含まれていますか。

Krytox™(クライトックス™)ふっ素系オイルは、低分子量でふっ素を末端に持つ、ヘキサフルオロプロピレンエポキシドのホモポリマーです。ポリマー鎖は完全に飽和しており、炭素、酸素、ふっ素のみを含み、水素は含みません。

Krytox™(クライトックス™)高機能潤滑剤の用途

Krytox™(クライトックス™)潤滑剤はどのような場面で使用できますか。

Krytox™(クライトックス™)潤滑剤は、不燃性、酸素適合性、材料適合性、高温安定性、および反応性の高い化学物質への耐性が要求される用途に使用できます。例えば以下のような産業です。

詳細については、Krytox™(クライトックス™)高機能潤滑剤の製品概要またはKrytox™(クライトックス™)潤滑剤製品選択ガイドをご覧ください。

Krytox™(クライトックス™)グリースのグレードはどのNLGIちょう度に該当しますか。

グリースは、ベースオイルに増粘剤を混ぜて作られます。Krytox™(クライトックス™)グリースは、非常に小さな粒子径のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)による特別な高増粘効率を利用しています。

グリースには、変動する温度や負荷条件に対応できるように、様々な粘度のオイルを配合できます。

多くの場合、グリースには耐腐食性を高めたり、耐荷重性を高めて摩耗を低減したりするための添加剤が配合されます。当社の標準的なグリースのグレードはNLGI(National Lubricating Grease Institute:米国潤滑グリース協会)のグレード2ですが、ご要望に応じてNLGIグレードの000〜6を製造しています。NLGIグレードの選択肢についての詳細情報は、Krytox™(クライトックス™)高機能潤滑剤の製品概要をご覧ください。

ベアリングにKrytox™(クライトックス™)潤滑剤を使用する前に、どのような準備が必要ですか。

Krytox™(クライトックス™)グリースを使用する前に、すでにベアリングに塗られているグリース、オイル、または保管時に使われた防腐オイルをすべてきれいに取り除く必要があります。非パーフルオロポリエーテル(PFPE)オイルまたはグリースがベアリングに残っていると、高温でカーボン堆積物を形成し、ベアリングの故障を早める原因になることがあります。

Krytox™(クライトックス™)潤滑剤を使用する場合、継続的な再潤滑が必要ですか。

ほとんどの用途では、再潤滑の間隔を数カ月または数年延ばすことができます。ベアリング用途では、例えばコルゲーターの場合、装置の稼働率にもよりますが、一般的には3〜12カ月に一度、再潤滑が必要です。密閉されたシステムでは、Krytox™(クライトックス™)潤滑剤の耐久性により、再潤滑の必要性を完全に排除できます。

Krytox™(クライトックス™)グリースを他のグリースと混ぜてもよいですか。

Krytox™(クライトックス™)グリースは、他のグリースと反応したり、分解や危険な反応を起こしたりすることはありませんが、他の潤滑剤が熱や酸化によって分解するのを防ぐことはできません。そのため、Krytox™(クライトックス™)潤滑剤を非パーフルオロポリエーテル(PFPE)オイルやグリースと混ぜることはお勧めできません。

Krytox™(クライトックス™)高機能潤滑剤の特徴

Krytox™(クライトックス™)潤滑剤はどのような認定を受けていますか。

一部のグレードでは、以下の認定を受けています。

  • MIL-SPEC PRF-27617グリースは、航空宇宙用途での使用が認められています。
  • NSF H1認定の潤滑剤は、食品との偶発的接触を許容されています。
  • 主要な酸素メーカーやドイツ連邦材料試験研究所(BAM)をはじめとする試験機関で、液体酸素(Liquid Oxygen:LOX)および気体酸素(Gaseous Oxygen:GOX)の使用について、独自に試験・確認されています。
  • DIN 3536:屋内設備のガスバルブ、ガス配給、ガス輸送管路用の潤滑剤。
  • DIN EN 377:ガス機器および関連制御機器用の潤滑剤。

Krytox™(クライトックス™)潤滑剤はどのような製造認証を受けていますか。

Krytox™(クライトックス™)潤滑剤は、以下の認証を受けて製造されています。

  • ISO 9001品質マネジメントシステム認証
  • ISO 14001環境マネジメントシステム認証

Krytox™(クライトックス™)潤滑剤は可燃性ですか。

いいえ。Krytox™(クライトックス™)潤滑剤は不燃性で、発火しません。

Krytox™(クライトックス™)潤滑剤は、化学物質にさらされたときにどのくらい安定していますか。

パーフルオロポリエーテル(PFPE)オイルおよびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で増ちょうしたグリースであるKrytox™(クライトックス™)は、優れた化学的安定性を示します。Krytox™(クライトックス™)オイルおよびグリースは、ほとんどの化学物質(ルイス酸とアルカリ金属を除く)と反応せず、劣化の原因にもなりません。

Krytox™(クライトックス™)高機能潤滑剤は、酸素や反応性ガスに耐性があるだけでなく、ほとんどの産業で一般的に使用されているほぼすべての化学物質に対して不活性です。詳しくは、Krytox™(クライトックス™)潤滑剤の化学的安定性またはガス適合性をご覧ください。

Krytox™(クライトックス™)潤滑剤は、非金属材料と適合性がありますか。

はい。Krytox™(クライトックス™)オイルおよびグリースは、60年以上にわたってプラスチックおよびエラストマー部品の潤滑に使用されてきました。具体的な情報については、Krytox™(クライトックス™)潤滑剤のプラスチックおよびエラストマー適合性に関する文書をご覧ください。

ちりはベアリングの大敵のひとつです。ごみや防錆剤などの残留物は潤滑性を制限し、故障の原因となります。ベアリングを適切に準備し、Krytox™(クライトックス™)高機能潤滑剤のような高品質な潤滑剤を使用することにより、設備のダウンタイムやメンテナンスコストを削減できます。

ベアリングの潤滑を適切に行うためのベストプラクティスを教えてください。

ベアリングの潤滑を適切に行うには、以下の5つのステップに従ってください。動画もご覧ください。

  1. 清潔な作業場と適切な道具を確保します。
  2. ベアリングシールを取り外します。
  3. ベアリングを溶剤で洗浄し、乾燥させます。
  4. 適切な量を量りg、均一になるように潤滑剤を塗布します。
  5. シールとシールドを交換します。

詳しくはクリーニングガイドをご覧ください。